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外国でのパピーミル問題

日本では街中のペットショップで犬や猫と触れ合うことができます。私もアメリカに引っ越すまでは、子犬や子猫をペットショップで買うことは当たり前だと思っていたのですが、海外では店頭での子犬や子猫の販売を制限していたり、禁止している国もあります。

アメリカにも日本のようにショーケースがあるペットショップはあります。しかし、店の数は少なく、ペットショップから直接、犬を買うことはあまり一般的ではありません。

これまでにもアメリカでは犬の保護活動が活発に行われていることを紹介してきましたが、その大きな理由のひとつにパピーミルの実態があります。

パピーミルとは?

パピー(Puppy)は子犬でミル(Mills)とは工場という意味なので、簡単にいうと子犬工場のことです。

パピーミルとは大規模に大量の子犬を繁殖させ、売っている悪徳ブリーダーや業者のことをさし、実際に多くの利益をだしているビジネスです。

より多くの利益をだすために、人件費や必要なコストをカットしているため、犬の健康管理がしっかりと行われず、とても劣悪な環境下で大量の犬が飼育されています。

パピーミルの実態

飼育環境

パピーミルではいかに大量に子犬を繁殖させるかに焦点を当てているので、子犬の成長にとって必要とされる食事、水が十分に与えられていません。

スペースを確保するため、狭いケージの中に何匹もの子犬が一度に収容されます。小さな倉庫のような場所にケージがいくつも積み重なっている写真をみたことがあります。

ケージの床はワイヤーフローリングのことが多く、このワイヤーによって生まれたての子犬の柔らかい肉球が傷つけられて、血だらけになってしまう犬もいます。

メス犬の扱い

メス犬は、強制的に何度も繁殖させられます。健康状態の回復を待たずに、子犬を生み出すためだけの製造工場として駆使された体はすぐにぼろぼろになってしまいます。

健康の回復が見られず、これ以上子犬を生むことができない「用無し」と見なされたメス犬はそのまま放置されるか、殺処分されてしまうのが現状です。

私の愛犬モモもメス犬であり、このようなことがひどいブリードが実際に行われているところを想像するのも辛く、お金のために商売道具として利用される動物を思うととても心が傷みます。

子犬の健康状態

パピーミルでは犬の健康状態や遺伝的な性質を考えずに飼育されるため、心臓病や血液や呼吸器疾患などの先天性または遺伝性の病気にかかりやすい傾向があります。

8週間という早い段階でペットショップなどに売りに出される為、子犬たちは成長に必要な栄養をしっかりと補給できずに、母親と放されてしまうのです。また幼いときに母親や兄弟と無理矢理、離せられた結果、恐怖症や不安状態に陥り、新しい飼い主のもとでも精神的な病気やストレスを抱えている犬が多いです。

糞や嘔吐物の処理がちゃんとされず、衛生的に悪い環境で育つために、寄生虫や感染症が蔓延し、肺炎に至るまでの病気や虚弱状態に陥ってしまう犬もいます。

販売方法

このように非悪な環境状態で生まれてきた子犬は、8週ほどの若い段階で、ペットショップやスワップ・ミーティングやフリーマーケット、オンラインで直接販売されていきます。

実際にアメリカでは不買運動が活発に行われているため、新聞広告やインターネットを通して宣伝を行い、飼い主のもとへ直接輸送して届ける販売方法が多いようです。

パピーミルの現状

パピーミルの数

ASPCA(American Society for the Prevention od Cruelty to Animals)によると、現在、アメリカには1万を越えるパピーミルが存在すると推定されています。しかし、正確な数を把握することが難しく、個人のブリーダーなどで見落とされているケースも多いため、実際にはもっと多くのパピーミルが実在しているのではないかといわれています。

事実、犬の幸せを考え、健康管理をしっかりと行っているブリーダーもたくさんいるため、全てが悪徳なわけではありません。犬がどのような状況下で飼育されているかを判断することが難しいため、パピーミルの根絶に時間がかかっているわけです。

パピーミルの規制

残念ながら「パピーミル」を法律的に規制することがとても難しいのが現状です。

近所の住人などに通報され、捜査を受けるケースはありますが、多くのブリーダーはちゃんとライセンスを取得しており、ブリーダーのビジネスをしています。そのため、書類を読むだけで、だまされてしまい、子犬を買ってしまうこと飼い主が多いのです。

パピーミルをなくすには

私の個人的な意見ですが、ペットショップやブリーダーから犬を買うことは決して悪いことではないと思います。実際に私も日本で犬を買っていたときにはブリーダーさんから飼いました。

モモは保健所で保護して飼ったので、実際の年齢や本当の犬種は曖昧です。子犬が欲しい、この犬種が欲しいと思うのは犬を飼うにおいて、誰もが思うことです。

そのため、実際にペットショップやブリーダーさんから飼いたい方はしっかりと下調べをすることをおすすめします。アメリカではYelpなどの店を評価するレビューサイトがあり、今までにそこで利用したお客さんの評価を読むことができます。

将来の愛犬の健康のためにも、悪徳なパピーミルから購入するのはなるべく避けたいです。

参考

ASPCA:https://www.aspca.org/animal-cruelty/puppy-mills

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